LOH症候群(late onset hypogonadism syndrome、加齢性腺機能低下症)とは、いわゆる男性の更年期障害です。
更年期障害は女性だけのものではなく、男性ホルモンが減少することで男性にも起こります。女性の更年期障害は女性ホルモンが急激に減少することによって起こるのと同様に、男性更年期障害も男性ホルモン(テストステロン)が急激に減少することによって起こります。女性は閉経前後に急激なホルモン減少が起こりやすく、更年期障害の症状が出やすいと言われています。それに対し、男性は加齢によるホルモン減少は女性ほど急ではありませんが、人により更年期の症状が出ます。ストレスや疲労も更年期症状の原因になります。
倦怠感・めまい・イライラ・睡眠障害・物忘れ・精神不安・勃起不全(ED)・筋肉量の低下・体毛の変化(ヒゲが薄くなる等)などの症状が代表的です。症状が徐々に現れてくることも多く、ストレスやうつなどと診断されてしまうこともあります。
LOH症候群の診断にはAMSスコアが用いられます。
AMSスコアで27点以上は軽度男性更年期障害、37点以上は中程度男性更年期障害の診断となります。血液中の男性ホルモン(遊離テストステロン)の測定はLOH症候群の診断に必要です。午前中に測定した遊離テストステロン値が8.5pg/ml未満の場合はLOH症候群と診断されますが、AMSスコアや種々の臨床所見から推定される診断となります。男性ホルモン補充療法は男性ホルモンの注射を2~3週に1回行います。男性ホルモンは前立腺肥大症や前立腺癌の原因にもなるため、男性ホルモン補充療法中は3カ月に1回程度、血液検査(PSA測定、男性ホルモン測定含む)を実施したほうがよいです。
当院ではLOH症候群の診断・治療が可能です。お気軽にご相談ください。
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